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あなたは「生涯独身」と聞いて、どんなイメージを思い描くでしょうか?

孤独で不幸なイメージでしょうか?それとも優雅で気楽な“独身貴族”のイメージでしょうか?

以前の記事(破滅の老後ストーリー|独身男性編)では、独身生活の豊かさにかまけて、結果的に貧しく暗い老後を送ることになってしまった一人の不幸な男のストーリーをご紹介させていただきました。

今回はその続編として、生涯独身ながら幸せなバラ色の老後を送った、とある男性の人生をご紹介したいと思います。

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福富 勝太の憂鬱。

僕の名前は福富 勝太(ふくとみ かつた)。 品川にある大手のエンタメ系企業に勤める35歳である。

中肉中背、顔も性格も中の中(と昔付き合っていた彼女に言われたことがある)。

特別なんの目立った特徴もない無味無臭の男だが…唯一のセールスポイントといえば、勤めている会社が、名の知れている大企業だということだろうか。

うちの会社はそこそこの人気企業で、よく就活中の大学生が選ぶ“入社したい企業”の上位にランクインすることも多い。

なので周囲からはよく羨ましがられるが…入ってしまえばごくありふれた普通の会社だし、給料だってけして高いほうではない。

いまは会社の業績も悪くないのでボーナスも出ているが、それを含めても手取りで32万円前後の計算だ。

まあ、仕事の内容はそれなりに楽しいし、プライベートを大切にできる時間的な余裕もあるので、一生懸命に働いて会社の業績に貢献し、なるべく長い期間この会社で働きたいと考えている。


もしかしからこのまま生涯独身かも…

残念ながら、僕には彼女がいない。もちろんいままでには(少ないながらも)何人かの女性とお付き合いをしてきたし、なかには結婚を意識した女性もいた。

しかし、僕自身になんとなく一歩を踏み出す勇気がないまま数年間ダラダラと放ったらかしにしてしまい…結局はその彼女とも自然消滅してしまったのだ。

それでもしばらくは“婚活”に精をだしていたのだが…最近はなんとなくそういうのも億劫になってしまい、今では「まあ、一生独身ってのもありなのかな。」と思い始めている。


独身だからこそ貯金が命綱。

そんなことを酒の席なんかで友人に打ち明けると、「いいね〜独身貴族!気楽でリッチでさ。俺も結婚なんかしなきゃ良かったよ。。」と決まって結婚生活のグチ大会がはじまるというつまらない展開をむかえるのだが…

しかし、それが誤った認識であることを僕は知っている。

生涯独身ということは“身寄りがない”ということだ。万が一、働けなくなるほどのケガや病気になったときに頼れる配偶者はなく、老後を心配してくれる子も孫もいない。

少子高齢化の日本には、独身者を優遇してくれる法令もなく、年金も(当然ながら)自分ひとり分しかもらえない。

僕が老後をむかえるころには両親はとっくに他界しているだろうし、ひとりっ子の僕には血のつながった兄弟姉妹すらいない。

つまり生涯独身とは、現役時代の気楽で裕福な暮らしとひきかえに、将来への漠然とした不安と孤独におびえる暮らしを続けることに他ならない。

将来の自分を守るものは“いまの自分自身”しかいない。だからこそお金(=貯蓄や資産)だけが唯一の命綱なのだ。


僕の老後には、最低いくら必要…?

それからの僕は、だらだらとムダ遣いが多くろくに貯金もしない生活を根本的に見直し、お金に対する意識と行動を変えていくことにした。

まず、定年後にどれだけの老後資金が必要なのかをいろいろと試算してみることから始めた。

もし、60歳で定年退職をして継続雇用の道がなかった、もしくは体を壊して働けなかったと仮定し、さらに年金の受給が現行の制度(65歳)より5年うしろ倒し(70歳から)になってしまったとしよう。

1カ月に必要な生活費を最低17万円(家賃などの住居費を含む/介護付き有料老人ホームの月額もだいたいそのくらい)とすると、60~70歳までの10年間に必要なお金は2,000万円ほどとなる。

70歳からは少なく見積もっても15万円の年金がもらえるとすると、年金でまかなえない赤字が毎月2万円ほど発生することになる。これも貯蓄をきりくずす形となるだろう。

日本人男性の平均寿命は80歳(女性は87歳)くらいだが、これは年々のびているので仮に90歳まで生きるとして計算すると、70~90歳までの20年間に必要なお金は480万円となる。

つまり、60歳で定年退職し90歳に他界するまで、年金以外には収入がないと仮定すると、僕の老後に必要なお金は最低2,500万円ほどになるだろう。

さらに医療・介護費や、高齢者向け施設に入所する頭金やらを考えると…ざっくりだが+1,500万円ほどを上乗せ。すると、僕の定年までの貯蓄目標はとりいそぎ4,000万円に定まった。


貯金2万円→13万円へ改善…!

僕はいま35歳なので、今から60歳までに4,000万円の貯蓄を作ろうとすると、年間160万円/月13万円の貯金が必要だ。

いまの手取り収入が32万円なので、13万円の貯金をしようとすると月々19万円で暮らさなきゃいけない。“独身貴族”なんて言葉にはほど遠いが…これが現実。

現状では月2万円ほど(場合によっては0円)の貯金しかできていないので改善は大変だが、なんとか頑張るしかない。

それからの僕は家計改善に関する書籍を読みまくり、インターネットでノウハウを吸収し…なんとか月13万円の貯金を捻出することに成功した。

以下にその詳細を記しておこう。

【家計改善ビフォーアフター】
・住宅:8.5 → 6.4万円
・食費:5.0 → 3.5万円
・水道光熱費:1.5万円 → 変更無
・通信費:1.6 → 0.6万円
・保険料:1.2 → 2.2万円
・日用品雑費:1.3万円 → 変更無
・衣類:3 → 1万円
・家具インテリア:3.5 → 1万円
・他お小遣い:2 → 1.5万円
・カード分割払い:2.4 → 0万円
・貯金:2 → 13万円
※左が改善前、右が改善後の金額


ガチンコの家計改善…?

つぎに僕が何をどうして家計改善を実現させたのか?にくわしく触れておこう。

⚫︎郊外へ引越し

まずは思い切って、都内から郊外のマンションへと引越しをした。多少交通の便が悪くなり通勤時間は伸びたものの…実際に電車に乗っている時間をくらべると片道たった20分ほどの差だ。

引越しにはなんだかんだでそれなりのコストがかかったが、家賃は月2.1万円も安くなった。1年間で25万円、30年間では750万円の節約だ。この効果は大きい。

⚫︎月のショッピング予算を決める

それまでは予算を決めず、給料が入ったら入っただけ買い物で使ってしまっていたが…

服やインテリア、その他のお小遣いを合わせて8万円以上使っていたお金を、予算3.5万円までとした。月5万円の節約だ。

なかば習慣化していた浪費グセをなおすのは予想以上に苦しかったが…そのうちすぐに慣れた。

⚫︎外食を断って自炊中心に

毎日の社外ランチをやめ、リーズナブルな社食やお弁当に変えた。毎週のように行っていたお酒のつきあいも、意識して半分くらいに減らした。食事は毎日のことなのでそのぶん節約効果も大きい

⚫︎ローンは一括返済

数十万円ほどあったなけなしの貯金をはたき、ショッピングローンの残りを一括返済した。毎月の利息がかからない分、トータルではそこそこの節約になっただろう。

⚫︎保険だけはプラスオン

唯一、支出を増やしたのは保険だ。むかし保険会社に就職した友人にむりやり加入させられた保険をすべて見直した。

掛け捨て型の保険は安いが文字通りなにも起こらなければまったく無駄になるし、大きな死亡保障のものは保険金を受け取るひとのいない生涯独身の僕には必要ないので、葬儀代などの最低限のものを残し解約。

代わりに、月々の支払いは大きいが終身型でいざという時には解約返戻金がもらえる貯蓄型保険を中心に加入しなおした。


新築戸建のマイホームを購入?

その後、ちょっとずつだが順調に昇給した僕は、マイホームの購入へ踏み切ることにした。

家賃の安い郊外に引っ越したとはいえ、賃貸のままでは死ぬまで家賃を支払い続けなくてはならない

逆に持ち家であれば、住宅ローンさえ完済してしまえば後は修繕費以外の支出は不要となるのだ。

物件は将来的な投資価値も考え、需要が下がりにくい地方都市の駅近のものを選んだ。あまり広すぎない手頃な大きさ&手頃な金額の物件である。

どんどん人口が減少し続ける日本の状況を考えると、駅から遠いマンションを買うよりも、交通の便のよい駅近の戸建を買ったほうが値崩れしにくいらしい。

また、広く大きな物件は売買価格が高くなるし、核家族化であまり広い物件は売りにくくなる可能性が高いということだ。

独り身の僕には贅沢すぎる住みかだが…不要になれば貸したり売ったりもできるし、自分は介護つきの高齢者向け賃貸へ移り住んでもいいだろう。



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